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ヤマハ n12/n8 開発者ブログ~最高の音質と快適な音楽制作環境を目指して~

作曲のススメ その16 ベースの録音(2008.07.08)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
今日の浜松は雨が降ったりやんだりの天気です。
もうすぐ梅雨明けしそう、という感じですね。
梅雨明けしたら、海に繰り出したいと思っています。


さて、ちょっと時間が経ってしまいましたが、作曲講座の続きを今日は進めていきたいと思います。


まずは前回までのおさらいも兼ねて、ワークフローの整理から。


1) ガイドトラックの録音
2) ドラムパートの打ち込み
3) ベースの録音 ←今日はここです。
4) バッキングギターの録音
5) キーボードの打ち込み
6) リードギターの録音
7) その他の録音


ベースの録音ですが、実際に演奏される方と、MIDIを使って打ち込みされる方といらっしゃると思いますが、ここではバンド録音の想定をしているので、実際にベースを録音する流れでお話を進めたいと思います。


まずエレキベースを直接nシリーズに接続して録音する場合は、CH8を使っていただくといいですね。CH8にはHI-Zスイッチがあります。このボタンを押すと、インピーダンスの高い楽器を直接接続できます。こうやることで、ノイズの少ない音で録音できます。プリアンプやエフェクターを経由して繋ぐ場合は、HI-Zボタンを押す必要はありませんので、任意のチャンネルに接続してください。後は、アクティブタイプのピックアップを搭載している楽器も、HI-Zスイッチを押す必要はないです。HI-Zスイッチを押すのは、電池を入れないエレキ楽器を直接接続するとき、と覚えておくといいでしょう。


接続して、まずはレベル調整をしましょう。レベル調整は、フェーダーの横にあるレベルを見ながら、クリップしないようにゲインを調節します。あまり小さすぎてもよくないし、大きすぎてクリップしても後で嫌なノイズになるので、大体-3dBのランプが光るくらいのところで合わせると、録音後に扱いやすいデータになります。いい感じの入力レベルになったら、フェーダーでガイドトラックやドラムパートとの音量バランスを調整します。私はドラムが大きめに聞こえるのが好きなので、DAW TO STをちょっと大きめに設定して録音することが多いです。


ちなみに、トラックからダイレクトに録音するとき、つまり、Cubase上の入力ポートをn12(n8)-Dir8からCubaseに録音するときは、フェーダーのレベルは録音に影響しません。なので、フェーダーは純粋にモニターバランスを調節するために使用するかたちになります。それに対してREC-BUS経由で録音するときは、フェーダーの後ろから録音されますので、フェーダーで調節したバランスのまま録音されます。複数の入力ソースをステレオ2CHのファイルにまとめて録音する場合はこのREC BUSを使用すると思いますが、このときはフェーダーでのバランスも影響する、ということを覚えておいてくださいね。


次に音作りです。nシリーズに搭載されているSweet Spot Morphing CompressorとMusical EQを使って、録音するときにある程度の音作りをしておきたいと思います。まずは、コンプですが、Sweet Spot Data Libraryの「Ear Candy」シリーズに「05 Bass Comp」がありますので、今回はこれを使ってみます。もちろん、プリセットのままで気に入る音になればそれでもOKですし、ご自身で気に入ったエフェクターを使っている場合はそれを使ってもいいと思います。(ちなみに私の場合はMaxonのBASS COMPというペダルタイプのコンプをかけたあと、SANSAMP CLASSICを使って音作りをすることも多いです。)


コンプの設定ですが、個人的にうすーく掛かっているか掛かってないかわからないくらいのレベルで使うのが好きなので、あまり強くかけずに、音質や音色が変わらない程度にします。今回はSweet Spot Bあたりで、DRIVEを9時~10時あたりに設定してみました。このあたりは使うベースのタイプによっても変わってきますので、ご自身の気に入った設定をいろいろ探してみるといいですね。


さて、コンプの設定が終わったらEQもちょっと設定しておきましょう。私は非常に大雑把な人間なので、録音するときに、ばっさりと要らない音域の音をカットしてしまいます。ベースを録るときは、EQのHiを9時くらいまで一気にカットします。本当はフラットで録音して、後で細かく調整するのが筋なんですが、バンドのデモを録音するのは時間勝負、納期勝負なことが多かったので(笑)、このような邪道技で効率を上げていました。もちろん、耳で聴いて、「やりすぎだな」と思ったときは調整しますが、この方法でベースの居場所を低いほうだけに決め打ちしてることが多いです。今回もばっさりと高域はカット、ミドルはフラットで、低域をほんのちょっと足して、1時過ぎあたりに設定します。使っているベースがジャズベースタイプなので、少し太めの印象にしたかったのが意図です。


というわけで、こんな感じでベーシックな音色が決まったところで、すでに録音されているドラムとガイドを聴きながら何度か弾いてみたり、試しに録音してみたりして、音色を決めていきます。音が決まったら、後は録音するばかりです。心を落ち着けて、ゆったりした気持ちで、録音ボタンを押します。この曲の場合は、テンポがゆっくりなのですが、こういう曲の場合ジャストで流れる打ち込みのドラムに対してオーバーダビングするときに、若干気持ちが焦って突っ込んでしまうことが多いので、思ったよりも後ろめに置いてやるような気持ちでアプローチしてみます。


で、録音終了です。一応一気に演奏しましたが、何度か演奏を録音してベストテイクの部分を選ぶのもアリですし、部分ごとに演奏してそれを繋いでいくのもアリです。(ただし、別のテクニックが必要ですが。。。)個人的には曲の流れを大事にしたいので、最後まで通して演奏したものを録音するのが好きです。MTRで慣れてきたから、というのもあるかもしれません。特にカセットテープMTRの時代から考えると、DAWソフトウェアでできることは本当に夢のようです。便利な世の中になりましたねー。


というわけで、途中経過ですが、そろそろ一度途中過程の音も聴いていただこうかと思います。後日アップしますので、何かの参考になれば幸いです。ではでは!

作曲のススメ その15 餅は餅屋に?!(2008.05.30)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
今日の浜松は風はありましたが、いい天気でした。
いつもと違う道で通勤してみましたが、
馬込川からのアクトタワーがいい感じでした。
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さて、このブログも、このエントリーで100回めとなりました!パチパチ!
早いもので、はじめてのエントリーから約1年ほどが経とうとしています。
これからも宜しくお願いします。


というわけで、今日の話題は作曲の続きのお話です。ワークフローを確認しましょう。


1) ガイドトラックの録音
2) ドラムパートの打ち込み ←今日はここです。
3) ベースの録音
4) バッキングギターの録音
5) キーボードの打ち込み
6) リードギターの録音
7) その他の録音


さて、ドラムの打ち込みそのものについては、前のエントリー(作曲のススメ その9 リズムをつけよう!(2008.04.28))でお話したので、今日はちょっと別のアプローチからお話したいと思います。


ドラムの打ち込みをやるためには、やはりドラムのことを学ぶのが一番の方法です。ドラマーが普段どんなことをやってるのかは、ドラムを叩かない人にとっては未知の世界ですよね。そこで、ドラムをやってる人に、例えばドラムを叩かせてもらってみる、というのもすごく勉強になります。


そうすると、最初はやっぱり難しくて叩けないと思いますが、これを知ることがすごく大事だな、と思うんですよね。「あー、こんなことやってるんだな」とか、「シンプルな8ビートも、意外と難しいんだな」とか、そういういろんな思いが生まれてくると思うんですが、そういう気持ちを持ってることが、ドラムという楽器に対しての意識とか、ドラマーに対する敬意とかに繋がって、最終的にはバンドでのアンサンブルに繋がっていくように思います。


あとは、ドラムの教則ビデオはなかなか参考になります。好きなドラマーのビデオとかを観つつ、打ち込みの研究ができるほか、たまに譜面がおまけで付いていたりして、それを見ながら打ち込みをしてみるというのもかなり楽しいですよね。私はバーナード・パーディ、スティーブ・ガッド、ジェフ・ポーカロ、村上ポンタ秀一さんなどの教則ビデオが好きでしたが、本当に楽しくて、見ていて飽きないです。


それから最近では各楽器の打ち込み方法を書いた教則本も発売されていますし、Googleで調べてもたくさんの情報を得ることができます。逆にたくさんあって迷うかもしれませんね。(^^)


ドラムに限らず、自分以外のパートの楽器のことを知ることは、皆さんの音楽人生にとってすごく有益だなあ、と思います。たまに自分のパート以外のところも、ちょっと覗いてみてはいかがでしょうか?


というわけで、前回打ち込んだドラムのデータを修正して今回の完成形にしたいと思います。
次回はベースの録音ですね。Sweet Spot Morphing Compressorを使っての音作りなどをしつつ、録音していきたいと思います。では、よい週末を!

作曲のススメ その14 まずはガイドを録音(2008.05.21)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
今週も月曜と火曜は東京に出張していました。
論理的な文章を書くための研修を受けたのですが、
とてもためになる、すごくいい内容でした。(^^)


さて、いよいよ録音する段階ですが、録音に関するこの後のワークフローを確認しておきますね。


1) ガイドトラックの録音
2) ドラムパートの打ち込み
3) ベースの録音
4) バッキングギターの録音
5) キーボードの打ち込み
6) リードギターの録音
7) その他の録音


まずはガイドとしてギターのバッキング(といっても、コードを鳴らしているだけ)を録音します。これはドラムの打ち込みをするときに、どういう盛り上がり方をしていくか、をあらかじめイメージしたいのと、構成を確認しやすくするためにやっています。
この部分は決まりごとはないので、メロディ(仮歌)を録音する人も居れば、ドラムをフィルなしとかでざーっと打ち込んで、その他のパートを入れてからフィルを追加するやり方もできます。要はご自身がイメージしやすい方法ならどれでも構わないです。
私の場合はギターから曲を作ることが多いので、ギターのコードで曲の盛り上がり方も含めて録音しておくと判りやすいんですね。なので、ギターコードから録音します。
それから、このギターは最終的には差し替えるので、音作りもそれほどせずにさくっと録音しています。


まずはCubaseを起動して、テンプレートから「n12 multi track recording」テンプレートを選択します。そうすると、Cubaseが起動してきます。このときに、私は48k/24bitで作業するので、テンプレートの初期設定である44.1kと違うよ!というメッセージが出ますが、そのままOKして次に進みます。


n12のST MIXモードボタンを押して、n12の入出力ポートの設定は完了です。録音準備はこれだけですので、やっぱり楽ですね。


ギターはn12のCH8に接続します。ガイドなんで、特に音は作る必要もないので、ダイレクトに接続してHI-Zボタンを押しておきます。


トラック1を選ぶと、録音待機状態になりますので、入力ポートを「n12-Dir8」に設定します。これで1トラックに、CH8のギターが録音できる状態になりました。


あとはクリックをBPM=76に設定して、n12のメトロノームボタンをONにして、録音開始!......というわけであっという間に録音完了です!


こうやってガイドを入れた後に仮のメロディを入れることもありますが、今回の場合はそれほど構成も複雑ではないので、そのまま進めていきます。


ちなみに、MIDIで作ったデータをそのまま使って、トラックごとに差し替えていく方法もあります。これも結構便利な方法です。今回の場合は、あまり打ち込みそのものに力を入れてなかったので、あくまでもデモという位置づけにしてます。なので、差し替えの方法ではやらないことにしました。きちんと抑揚とかもつけてデモを作ってる場合は、この方法の方が元のイメージを損なわずに録音ができますので試してみてください。


それでは次回からは各パートの録音を進めていきます。ではまた会いましょう!

作曲のススメ その13 バンドの編成を考えよう!(2008.05.15)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
前回のエントリーからちょっと空いてしまいましたが、
この月火と東京に出張していました。
出張している間は、ホテルからネットに繋ぐのですが、
今回宿泊したホテルはネット環境がなかったので、
のんびりとプチ夜景(11階で眺めがよかったです)を見て過ごしました。


さて、録音の準備の続きのお話ですが、リードシートもできて、いざ録音!という前に、録音する曲の楽器構成を考えておく必要があります。何トラックくらい使うのか、ということも事前に考えておくと、後でミックスをするときにスムーズですね。今回は特にハードウェアミックスで作業したい、という意図もあるので、事前にパート数を確認しておきたいところです。


現在公開しているデモは、ドラム、ベース、キーボード、そしてメロディ、という4つのパートでできています。これはあくまでもガイド用のデモなので、最終形はもう少し音の厚みがほしいところです。私はギターを弾くので、当然主役はギター!といきたいこともありますので、メロディはギターで弾きたいと思います。加えて、ギターのバッキングを左右に1つずつ、ちょっと違うニュアンスというか、違うアプローチで重ねて音を広げていきたいと思います。後は現在のデモに入ってるドラム、ベースは必須ですね。キーボードはエレピを基本的なバッキングにして、加えてシンセブラスのような音でリフを入れて、特にギターソロ後のサビを盛り上げたいと思います。ここの音色はいろいろ実験しながら決めたいと思いますので、今は仮でシンセブラスにしておきます。


というわけで、下記のような構成になりそうです。
1. メロディ(リードギター)
2. メロディ(ソロギター)
3. ギターL
4. ギターR
5. ベース
6. ドラムスL
7. ドラムスR
8. エレピ
9. シンセブラス(仮)


n12のハードミックスで考えると、ドラムスにはn12のSweet Spot Morphing Compressorをかけたいなあ、と思いますのでLRをそれぞれモノラルに展開します。エレピとシンセブラス(仮)は、ステレオチャンネルに落とすことにします。そうするとひとつモノラルトラックが空いてるので、ここは予備でとっておいて、何か後で録音したくなったときに使うことにします。


この構成だと、n12のMulti Track Recordingテンプレートがそのまま使えますので、それを活かして録音を進めていきたいと思います。


というわけで、録音する構成も決まりましたので、これからいよいよ録音作業に入っていきたいと思います!

作曲のススメ その12 録音前の準備が大事!(2008.05.09)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
ここのところ皆さんにお付き合いいただいている作曲の話ですが、ようやく曲の全体的な雰囲気も見えてきて、そろそろ録音段階になってきました。そこで今日は録音前の準備の話をしたいと思います。


録音する前に把握しておきたいのが、曲全体の構成です。自分だけで録音するにしても、バンドで録音するにしても、全体像を把握しておいてから録音を始めると非常にスムーズに進みます。
私たちがよく使うのは「リードシート」と呼ばれる、コード進行と構成を書いたやつです。私は楽譜があまり得意でないので、このリードシートをレコーディングのときに必ず作ります。また、他の人の録音をお手伝いするときは、事前にこのリードシートをもらうか、デモをもらって耳コピして、このリードシートを作ります。いずれにしても、リードシートなしで録音の作業をすることはあまりないですね。


しかし例えばCubaseのアレンジメントウィンドウなどで空のブロックにメモを作っておいて、構成がわかるようにしておく、という方法でやってる方も居ますよね。いろいろやり方はあると思いますが、全体像を把握する、っていうことがポイントだと思います。


で、これが今回の曲のリードシートです。
一応リードシートどおりのデモはこれです。



タイトルは、クールな男のイメージ、ということで「Mr.n」としました。ちょっと照れくさい名前ですけどね。(笑) リードシートには、ある程度その曲の雰囲気とかが判るような情報を入れておくと、後で見返したときに、「あれ、どんな曲だっけ?」と迷うこともあまりないですね。本当は、これにメロディの音符を入れておくと完璧ですが、私は音符が苦手なので今回は省略します。(^^;


デモを聴いていただくとお判りのとおり、いよいよ形になってきましたね。中身もちょこちょことコードをいじったりしています。やはりこうやってデモにしてみると、イメージと違うところとかが出来てきてわかりやすいですね。
あと、最後のエンディングはまだちょっと取ってつけたような感じになっているので、これから録音のときに手直しをしていきたいと思います。


それでは皆さん、よい週末を!!

作曲のススメ その11 ソロとエンディング(2008.05.05)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
現在はお休み中ですが、曲作りは順調に続いています。


さて、前回は構成をおおまかに決めましたが、それに沿ってソロの部分のコード進行と、大サビのメロディとコード進行、そして、そのときにふっと降りてきたエンディングの部分があらかたできてきました。


まず、途中のソロの部分ですが、テーマの持っている雰囲気を維持しつつ、一定のコード進行を繰り返すパターンでいきたいと思いましたので、こんなコード進行になりました。


||: Am7(9) Fmaj7(9) | Dm7(9) G/A | Fmaj7(9) Em7 | Dm7(9) G7(13) :||


ちゃんと表示されていますかね? 自宅のコンピュータで打ち込んでいるので、いつもと勝手が違います。(^^;
この4小節の繰り返しでグルーヴを作っていきたいと思います。これも考え方としては、テーマが持ってるコード進行のいち部分を使うとか、例えばAm7(9) と Dm7(9)の繰り返しだけ、というのもあります。後者のAm7(9) と Dm7(9)の繰り返しだけで盛り上げていく、というのはFunkの曲では多くて、何にも考えずにどんどんソロをまわしていきたいときはよくやるパターンです。後はその逆で、Dm7(9) とAm7(9)の繰り返しとか、Dm7(9) と G/A の繰り返し、というのもなかなかクールでかっこいい感じになります。曲的にコード進行の雰囲気を活かしたいか、それともプレーヤーのソロをフィーチャーしたいか、などといった目的で、ソロのコード進行を考えていただくといいと思います。


さて、そのソロの後の大サビにあたる部分はこのようにしました。


|| Fmaj7(9) Em7 | Dm7(9) Em7 | Fmaj7(9) Em7 | Dm7(9) G7(13) |
| Fmaj7(9) Em7 | Dm7(9) Em7 | Fmaj7(9) Em7 | B♭maj7 E7(#9) ||



これもメロディがちゃんとありますが、今回はコード進行のみ観ていただきますね。8小節めのB♭maj7は、「あれ?」と思ったんではないかな、と思いますが、これは例の6つのコードではないですよね? どういうことかというと、これはDmのコードとほとんど同じ構成音でできたコードなので、Dmの代理コードとして使っています。で、その後のE7(#9)は、コードの構成音がG、とほとんど同じです。俗に「ジミヘンコード」と呼ばれているコードですね。これも3度の7thコードの場所に使うことが多いので、覚えておくと便利です。


さらにエンディングにちょっとしたソロを入れつつフェードアウトしたいな、というイメージができてきたので、下記のようなコード進行を追加することにしました。


||: F/G | | Em7 | |
| Dm7(9) | | G/A | :||



ちょっと切ない響きのこの進行でクールにフェードアウトして、この曲を締めくくっていこうと思います。


というわけで、実際のサンプルはまた次のエントリーなどで聴いていただきたいと思います。
それでは皆さん、ごきげんよう!!

作曲のススメ その10 構成を考える(2008.05.02)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
ここのところいい天気が続いていましたが、
今日は雨になりました。
明日から浜松まつりが始まるのですが、
お祭りを楽しみにしている皆さんは晴れるかどうかを祈ってることでしょうね。


さて、今日は前回ある程度方向性が見えてきたデモを、実際の楽曲に広げていくところのお話です。


今まで作ってきた部分は全部で8小節。これだけを曲、と呼ぶこともできます。例えばジングルがそうですよね。もっと短いものもありますもんね。私もいろいろとジングルを作りましたが、それはそれで立派な曲です。


しかし、今回の場合はバンドサウンドで録音することになっているので、できればもうちょっと形にしたいところです。そこで、この8小節を基にいくつかのパートを追加してみたいと思います。


パートを追加する、と言っても、いろんなやり方がありますので、どこから手をつけていこうか、迷ってしまうかもしれません。私も実際、いつもここの段階に時間を使います。出来た部分のメロディやサウンドを思い浮かべながら、歩いたりしてイメージを膨らませていきます。


とはいえ、イメージを膨らませるためには方向性が必要ですが、前回までの話で、「Norman Brownが気持ちよくクールにギターを弾いてるようなイメージ」という方向性にしていたので、そこに向かってどうするか、を考えたいと思います。


方向性が決まったら、次は具体的にどうするか、を考えましょう。Norman BrownといえばスムースJAZZですから、そういう雰囲気の曲をいろいろ聴いてみて、どんな構成になっているかを参考にしていただくといいと思います。もちろん、自分で考えてもいいと思いますが、大きく分けてこの後の道筋は下記のようになりそうです。Aメロというのが今まで皆さんと一緒に作ってきた8小節のことです。


1) Aメロ>ギターソロ(アドリブ)>Aメロ
これが一番簡単な方法。いわゆるトラディショナルなJAZZの手法ですね。こういうときは、Aメロを「テーマ」と呼びます。主に、アドリブが演奏できる人が何人かいたりする場合は、これで間をその人たちにゆだねる、という方法です。一見安直なようですが、よくあるし、ゲストを目立たせたいときなどは、敢えてこうやってフィーチャーすることもアリですよね。
で、この場合は、コード進行を素敵なものにしたいところです。ぐっと来る、そしてソロを取りやすいものに仕上げていきましょう。


2) Aメロ>Bメロ>サビ>ソロ>Aメロ
POPS的には、日本ではAメロ>Bメロ>サビと、3つをひとつの塊にするのが王道と言われています。後はこれの派生で、メロデイ>サビ>ソロ>サビとか、大きな塊が2つの曲もありますね。これはもう好みとか、その曲次第とか、歌詞が先にあるならその歌詞の雰囲気で考えていただければいいと思います。
私は個人的にはAメロとサビしかない曲は結構好きです。昔のR&Bの曲とかってそういう曲が多いんですよ。シンプルに盛り上がる感じです。


3) Aメロ>ソロ>ブリッジ>Aメロ
これは、上記2つの中間みたいな感じで、Aメロからアドリブソロで自由に回した後、ちょっと展開して盛り上げてAメロに戻す、というパターン。これもJAZZの世界ではよくありますね。特にソロを弾く人が、結構長めにソロをやれて、しかも盛り上がるタイプの場合は、そのソロの勢いを利用して大サビ的にみんなで盛り上がって、Aに戻ってクールダウン、っていうのは結構いい感じになります。誰がソロをやるのか、というところからアレンジを広げていくのも、バンドサウンドの楽しみ方のひとつですね。


このように、いろいろなやり方が想定されるんですが、今回は、3)のやり方でやってみようかな、と思います。ギターソロのあと、ちょっと大サビ的に盛り上がるメロディがきて、そして最後にテーマで終わる、という形でいきたいと思います。


このGW中に、録音のための仕込みをしていきたいと思います。ブログの書き込みもできればしたいと思いますので、休み中もちょこっとチェックしてみてください。では、次はソロのコード進行と大サビを考えていきたいと思います!!

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作曲のススメ その9 リズムをつけよう!(2008.04.28)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
世の中はGWに突入、という感じでしょうか。
私が居る浜松地区のヤマハは、29日が休みで、
あとは3日から6日までがお休みです。


毎年この時期は浜松まつりが開催されるので、
今は街のいたるところで、ラッパの音やお囃子の音が聞こえ、
法被を着た人たちが、きびきびと準備をしている姿を見かけます。


さて、今日は先週までで作ったメロディーとコード進行を基に、リズムをつけていきたいと思います。
このあたりでそろそろアレンジの方向性も見えてきますので、この曲をどういう風に仕上げたいか、というあたりも意識し始めています。例えばちょっとクールなR&B系のスムースJAZZみたいな、とか、ストレートな8ビートのバラードだ、とか、大まかなイメージが浮かんでいる感じです。


私の場合は、ズバリ、「誰々風にしたい!」という感じで決めていくことが多いです。特に、私はドラムという楽器が好きなのと、ドラマーで好きなミュージシャンが多いので、「この人が叩いたらどうかな」みたいな想像から始めることが多いです。そうすると、その人っぽい雰囲気の曲=その人が叩いてる曲のアレンジに近いものになっていきます。


あとは、バンド用の曲だったら、各メンバーの得意なジャンルや方向性を軸に、リズムに関して大まかな方向性を決めることが多いです。なので、例えば好きなバンドがあるんだったら、このメンバーが演奏したら、どうなるかな?ということを考えて、同じ楽器編成にしてみたりするのも面白いですね。


それから、最近はたくさんのフレーズをプリセットで持っている機器やソフトシンセを使うこともできます。ヤマハの機器ではシーケンサーのQY100などを使うのも一つの方法です。自分ができる範囲で、さまざまな道具を活用して、ご自身のメロディとコードを基に、思いきり想像を広げていただければと思います。


さて、今回の曲は、私はちょっとスムースJAZZのようなリズムで、ハネた方がかっこいいかな、というイメージを浮かべました。Norman Brownが気持ちよくギターソロを弾いているような感じで、クールな仕上がりになるといいな、と思っています。そこで、ドラムを簡単にMIDIで打ち込んでみました。


また、同時に、ドラムを入れたらやっぱりベースもほしいよね、ということで、先日打ち込んだ鍵盤のパートの、ルートに当たる音だけを切り取って、別トラックに移し、そのパートにベースの音色を入れてベースパートにしました。もちろん、そのままではちょっと物足りなかったので、ちょっとだけ経過音を付け足しています。このデモはあくまでも後で生楽器でバンド録音(といっても、全部のパートを私が弾くのですが(笑))することを想定してますので、ベースに関してはこれ以上加工をしないようにします。バンドのデモの場合は、演奏者の想像を大事にするために、敢えてシンプルなままにしておくこともあります。これは時と場合によって使い分ければよいと思います。今回の場合はこれで十分ですね。


さらに、メロディにもちょっとだけ経過音を入れてます。次のメロディに繋がるような感じで、前の機械的に4つの音が1小節に入ってるのに比べてこれも動きが出てきたのではないかな、と思います。じゃ、聴いてみましょう。


リズム入りバージョン


いかがでしょうか?大分曲らしくなってきましたね。やっぱりドラムとベースが入ると一気にバンドっぽくなってきます。


さて、まず決めるのはキックの位置ですが、前回作ったコードの変わるポイントがメロディでもリズムのアクセントになっていましたので、そこにキックをおきます。スネアはまあ、シンプルに2拍めと4拍めに置いて、、、と、いうことである意味典型的なパターンになりました。


さて、このドラムの打ち込みですが、単純に16分音符の3連でハネているわけではありません。このパターンは、ワシントンGoGoというジャンル(?)の典型的なスタイルで、16分3連ほどはハネてません。そこで、MIDIの機能で「クオンタイズ」という機能を使ってこのハネを作ります。具体的にはクオンタイズがかかる音符を16分音符に設定して、スイングレート(ハネ具合)を60%あたりに設定します。ここは曲によりますので、GoGo系だったら55~62%の間をいろいろ探してみるといいと思います。


もうひとつ、ハイハットのベロシティ(音の強さ)に工夫がしてあります。16分表のベロシティに比べて、16分裏のベロシティを約60%~70%くらいに下げてあります。こうすることで、チックタックチックタック、という16ビートのノリが人間らしくなります。もっと言うと、これにさらに、1拍で4つ音がありますが、強弱中弱 というベロシティで組むとさらに細かいニュアンスが出せますので、試してみてください。


上記のベロシティ編集も、「クオンタイズ」で一括でできますので、ハネ具合とベロシティ調整を打ち込んだ後さくっとやっていただくといいと思います。ちなみに、イーブンの16分の曲でも、ハネ具合52%くらい、ベロシティを70%くらいでかけると、ちょっと人間らしい雰囲気になりますので、試してみてください。(^^)


というわけで、いよいよ録音前のデモが出来たということで、次は構成を作っていきたいと思います!
ではでは!

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作曲のススメ その8 ツーファイブとドミナントモーション(2008.04.24)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。
今日の浜松は雨です。最近雨の日が多いですね。


前々回にコード進行の仕組みについて話す、と書いていたのに、それをすっ飛ばしてリズムアレンジに突入してしまっていました。ので、ここで、今日はコード進行の仕組みについてちょっと補足しておきます。


コード進行には、ある程度蓄積された経験からくるルールみたいなものがあって、それがタイトルにもなっているドミナントモーションとツーファイブです。Jazzを演奏される方はすごく馴染みが深いと思うんですけど、このふたつの進み方が、コード進行の基本と言われています。私も本格的に作曲を学んだわけではないので、なんちゃってなんですが、この進行のさせ方というのがすごく安定感のあるものなので、よく使います。また、部分転調をさせるときの足がかりにもしています。


具体的にどういうことか、というと、ドミナントモーションは、5度のコードから1度のコードに行く動き、ツーファイブは、2度のコードから5度のコードに行く動きです。キーがCの曲で言うと、ドミナントモーションはG7からCへ動く動き、ツーファイブはDmからG7への動きになります。


で、今回これを取り上げたのは、このドミナントモーションやツーファーイブそのものを理解しましょう、ということではなくて、こういう法則があるから、ちょっと真似をして取り入れて、簡単に考えてみましょう、というのが本題なんです。使えるものはそのままパッケージで使ってみて、自分の曲に合えば採用、合わなかったら使わない、というくらいの軽い気持ちでアプローチしていただくとよいと思います。


今回取り上げたのは、Am7(11)>C7(9)>Fmaj7(9)という進行が、どうやって生まれてきたか、というとこなんですけど、C7(9)>Fmaj7(9)はある意味ドミナントモーションなんですね。Am7からC7に動いて、お、ちょっと緊張感漂うな、となって、その後、ドミナントモーションと同じように、Fmaj7に進むことで、ホッと落ち着く、そういうような感覚で捉えていただくといいと思います。


次にツーファイブですけど、これは、コード進行が単調になってきたときに、間に挟むコードを考えるときに使うことが多いです。例えばAm7からC7に動くコード進行があったとして、これがあまりに唐突だなあ、と思ったとします。そんなときは、Am7とC7の間にGm7を挟んで、コード進行に彩りを加える、ということはよくやります。


一般的に、ツーファイブやドミナントモーションは安定した進行を約束する、王道ですので、突拍子もないコード進行を考えたときに、その進行を活かすための部分的安定剤として使ってみてはいかがでしょうか?


というわけで、結構駆け足でお話してしまいましたが、コード進行のお話でした。
では皆さん、ごきげんよう!

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作曲のススメ その7 メロディの持つリズムを読む!?(2008.04.23)

皆さんこんにちは。ヤマハの石川です。


今週は海外現地法人のスペシャリストたちが来ています。
久しぶりに仲間たちに会うことができて、とても嬉しいです。
時差の関係もあり、最近はEメールでの会話が中心になっていますが、
やっぱり直接顔を合わせて話をすることがやっぱり何よりだな、と思いました。


さて、今日も作曲についての続きを話していきたいと思います。
前回はおしゃれコードをつけて、コードの置き換えをやってみましたが、今回はいよいよリズムアレンジを考えていきたいと思います。


私の場合は、リズムを考えるときも、メロディの持っているリズムを活かして作っていくことが多いですので、今回もそのやり方でご紹介していきたいと思います。


まず今回のメロディを見てみると、1小節の中で、8分音符が4つあって、4つめが長くなってる構造になってますね。言い方を変えると、2拍めの8分裏のタイミングに、前の音たちとはちょっと赴きの違う印象的な音が入ってる状態になっています。(ちょっと説明が判りにくいですかねえ。。。じゃ、画像で。)つまり、前の3つの音と最後のひとつの音の2つの大きな流れがある、と考えてもらっていいと思います。


そこで、前の3つの頭(つまり1拍め)と、4つめの音の場所にリズムアクセントを持ってきてみましょう。具体的には、今、3拍めの頭にコードを鳴らしているのを、2拍めの8分裏にコードを鳴らしてみます。バンド用語では、「8分で食ってる」状態ですね。じゃ、データで聴いてみましょう。



8分食いバージョン

譜面はこちら



実はちょっとコードもひとつ変えてみました。2小節めの2つめのコードをCmaj7(9)からC6(9)に変更しています。というのも、メロディの音とコードの音で半音でぶつかった構成音があったので、響きが濁っていました。そこで、ぶつかっていた音を、メロディと合う音に変えました。ちょっとすっきりしたんではないですかね?ここのコードはAm系の音でも合うかなあ、と思いますが、今回はこのままCベースのコードで進めていこうと思います。


で、ここでのツボというか、コツなんですが、似たメロディの動きをひとつの塊という感じに捉えて、ひとつの小節、あるいは2つの小節でメロディの流れを感じてもらって、そのメロディの塊が変わるところでコードが鳴るアクセントを持ってくるようにすると、結構自然な流れになります。で、これを知っておくことで、逆にわざとそのタイミングをずらしてコードを鳴らすリズムアレンジもあります。なので、ここには決まりはありません。目安として、メロディの塊の変わり目を参考に、コードを鳴らすタイミングを探していくと、それほど迷いもなくアレンジが整ってくるのでは、と思います。


ちなみに、私はエレピの音が大好きなので、コードの音をエレピにしてみました。本来はエレピだと、こんなにオープンなコードではなくて、もう少し音をぐしゃっと集めた方がいい響きになりますが、それはまた後ほど、ということで、こうやって少しずつ好みの方向へアレンジを進めていきます。。。(^^)


というわけで、次はドラムのリズムを考えていきたいと思います。ではでは!

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